津波が起きた際の迅速な避難につなげようと、宮崎県川南町の沿岸部に新たな避難路が整備されました。
漁港がある川南町通浜地区。
海岸に面しているこの地区は、多くの家屋が集まる海抜3メートルほどの場所です。

(三浦功将キャスター)
「避難路ですけども、特徴としてはどんなどんなところにありますか?」
(川南町まちづくり課 今井孝洋課長補佐)
「高齢者でも上れるこう配の高さだったり、たくさんの人が上れるように広さも考えて(検討した)」

そんな、川南町通浜地区に整備されたのは、住宅地から避難所へ向かう35段の避難路です。
この地区は南海トラフ巨大地震が発生した場合、最短20分で最大13メートルの津波が到達すると想定されています。

しかし、これまでの避難ルートは急な傾斜で道幅も狭く、町が目標とする「20分以内に海抜15メートル以上の高台への避難」が困難でした。

そこで川南町は、目標時間を達成できるよう、およそ5000万円をかけて、去年12月にこの避難路を整備しました。
(川南町まちづくり課 今井孝洋課長補佐)
「これを機会に町民が津波に対する意識を持ってもらい、防災に関する意識も高まりを持ってもらうためにもこういったものを建設した」

川南町は今回の避難路をきっかけに、これまでよりも多くの町民が参加する津波避難訓練を10月上旬に計画していて、さらなる防災力の強化を図りたいとしています。