新幹線の敦賀開業で、金沢以西の区間では並行在来線の利用増加にも期待がかかります。能美根上駅のある石川県能美市内の各地には7日、カウントダウンボードが設置されました。
能美市大成町の根上学習センターなどに設置されたカウントダウンボード。九谷焼や丸芋、ゆずなど地元の名産品はもちろんのこと、サンリオの人気キャラクターで能美市応援大使を務める「シナモロール」が市をPRし開業に向けた機運を高めます。

能美市企画振興部 瀬川範也 課長補佐
「普段これまで使ってなかった人たちにも鉄道を使ってもらえるよう、IRいしかわを使って能美市に来てもらえる形で施策を考えている」
カウントダウンボードは敦賀開業当日の3月16日まで市内3か所に設置されます。新幹線の敦賀開業と同時に金沢ー敦賀間では並行在来線も開業します。
県境をまたぐ移動で乗車料金が割高に?鉄道好きアナウンサーが解説!
私たちの生活にも影響があるということで、ここからは“乗り鉄”アナウンサー谷川恵一が解説します。

(谷川恵一アナウンサー)
来年3月16日以降、金沢―敦賀間の在来線はJR西日本から第3セクターの会社に経営が引き継がれます。この区間で県をまたいで普通列車に乗ると、3月16日以降は運賃が大きく値上がりすることをご存知でしょうか?
例えば、加賀温泉から福井まで普通列車に乗ると、現在JRの運賃は、大人1人590円です。しかし3月16日からは1本の列車に乗ったとしても、IRいしかわ鉄道とハピラインふくいの両方に初乗り運賃を支払うことになり、単純に合算すると900円かかります。1・5倍以上になるんです。
富山から金沢まで新幹線が開業した時も北陸線が2つの会社に引き継がれ、特に県をまたぐ区間では割高になったんです。
ただ今回、値上げの幅を抑えるためにIRいしかわとハピラインでは「乗り継ぎ割引」を設けました。その結果、加賀温泉―福井間は3月16日以降は“760円”。

一方、馳知事は6日利便性を高めるため金沢―大聖寺間は通勤通学時間帯の列車を増やす方針を明らかにしています。運賃の値上りは、路線の維持にはやむをえない点もありますが、IRいしかわには利用する私たちの目線でサービス向上を図ってほしいと思います。