今月8日、モロッコで発生した地震では、これまでに2900人以上の死亡が確認されています。世界遺産があり、多くの海外旅行者でにぎわう都市にも大きな被害が及んだ今回の地震。当時、現地で遭遇した金沢大学の観光学が専門の教授は、同じ観光都市「金沢」にも共通する課題が見えたと警鐘を促します。
今月8日、北アフリカのモロッコ中部を震源としたマグニチュード6.8の地震。16日までに死者は2946人、けが人は5674人確認されています。
甚大な被害は多くの人から日常を奪いました。
息子を亡くした男性
「(息子は)がれきが見えるここに走っていきました。1.5メートルから2メートルのがれきに埋もれました」
現地にいた白山市長「かなり強い揺れ」
石川県白山市の田村敏和市長は、今年5月に「白山手取川」が世界ジオパークに認定されたことを受け、国際会議に出席するため、モロッコのマラケシュに滞在していたところ、今回の地震に遭いました。
白山市 田村敏和市長
「自分の部屋でベッドで寝ていて、揺れで目が覚めて何が起きたんだろうと。部屋の壁もクラックが入って、表面の漆喰の縫ったものがぽろぽろと落ちていましたし、かなり強い揺れだなという気持ちでいた」

幸い白山市の一行にけがはありませんでしたが、アメリカ地質調査所によりますと、北アフリカの地域における今回の地震は「過去120年あまりで最大規模」とみられています。