行楽シーズンを前にツキノワグマへの注意を呼びかけるため28日金沢では行政関係者が情報を共有する連絡会議が開かれました。

ツキノワグマ出没対応に関する連絡会議

この会議は、木の実のなり具合の予測が出るこの時期に毎年開かれていて、石川県や市町、警察の担当者、県猟友会メンバーが出席しました。

4月、実施されたブナの開花調査によりますと現時点で、今年の秋のブナの実のなり具合は「並作以上」との予測となっています。ただ、今回はブナのみの調査で、今後は、クマの主要な餌であるミズナラ、コナラも含めて6月に「雄花の落下量調査」、8月に「着果度調査」を実施する予定です。

県内では秋にブナやコナラなどが「凶作以上」だった3年前にクマによる人身事故が15件発生して以来、事故は起きていませんが、春から夏にかけて、ツキノワグマの目撃情報が200件前後と近年増加の傾向にあります。

カキの実を食べるクマ

目撃情報が増えた理由について専門家は、里山近くにクマの生息地が広がったことが要因ではないかとみています。

このため会議では、人への被害防止を最優先に、不要なカキやクリなどの果実を早めに摘み取ることやハチの巣を除去する、生ごみを放置しないことなど住民への注意喚起の徹底を確認していました。



また県では県民に対し、県や市町のホームページで公開されているクマの出没情報や具体的な安全対策、被害防止対策の取組などを参考にしてほしいと話しています。