今月22日、富山県の水泳教室で5歳の男の子が溺れて亡くなる悲惨な事故が起きました。幼児の水難事故を防ぐため、周りの大人が出来ることはどのようなことなのでしょうか。
石川・七尾市で26日、保育者を対象にした水泳指導の研修会が開かれました。

大人と幼児は溺れ方が違う…幼児の水難事故の特徴は

研修会は七尾市内の保育教諭を対象に、毎年プール開きを前に行われているもので、26日は保育園や認定こども園の先生15人が参加しました。

講義で教えていたことの1つが、溺れた時の大人と幼児の違いです。

ノトアフィットネスクラブ 小梶崇さん
「子どもたちは瞬間的に反射が働かない場合がある。起きてごほっと言う前に気管に水が入ってしまうと、今度は声がでなくなる」

ノトアフィットネスクラブ 小梶崇さん


幼児の場合には、姿勢によっては反射が働かずに水を吸い込んでしまうことがあるといいます。そして、気管内に水が入ってしまうと、対処能力が未発達なために体が動かなくなってしまうこともあり、立ち上がるなどの地力の対処が困難になる可能性があります。大人と異なり、ばたばたともがくことなく静かに溺れるケースもあるということです。

消費者安全調査委員会イラスト集の画像

そして、心臓が止まると3分ほどで、呼吸が止まってからは10分ほどで死亡するリスクは5割を超えます。今月22日、富山県高岡市の水泳教室で起きた事故は、5歳の男の子が溺れてから引き上げられるまでの5分間、だれにも気付かれることはなかったといいます。

ノトアフィットネスクラブ 小梶崇さん
「~だろうではなく、~かもしれないという意識を持って行動をする必要がある」