医療事故はなぜ起きたか

事故後に病院に設置された医療事故調査委員会は、主治医が妊婦に詳しい聞き取りをしないまま「早産」と誤った診断をし、異常出血が続いたあとも、胎盤早期剥離を見逃したと指摘しました。

さらに、オキシトシンの投与は妊婦に事前に説明をしたうえで同意を得る必要がありましたが、主治医は一連の対応を怠っていたなど、病院に全面的な責任があると結論付けました。

また、主治医が不在だった間、胎盤早期剥離を疑った助産師もいましたが、主治医が病院に戻ったあと、スタッフ間で情報が共有されなかったため、不適切な治療が続いたということです。品川誠院長は「主治医は17年間、産科医を担ってきた自負から、周囲の提言を重要と認識していなかった」と説明し、助産師の中には提言しても取り合ってもらえないと感じていた人もいたということです。

市立輪島病院の品川誠院長


事故を受け、病院は再発防止策をまとめ、スタッフ間で情報共有と意見交換を徹底するとしています。また35週以下の早産や、原因がわからない異常出血がある場合は、より高度な治療が可能な医療機関に速やかに搬送することにしました。

遺族の思いは

事故後、病院は遺族と話し合いを重ね、4月下旬、和解が成立したということです。

赤ちゃんの逸失利益や遺族への慰謝料など、合わせて5800万円余りを賠償金として支払う予定で、輪島市議会の臨時会が6日、予算案を全会一致で可決しました。

輪島市議会は6日賠償金を支払う予算案を可決した


病院の説明によりますと、遺族からは「しっかりと事故の内容と原因を公表し、損害賠償ありきにならないようにしてほしい」と強い要望があったということです。