原材料の高騰などで苦境を強いられる製造業界で成長を続ける秘訣を探ります。石川県白山市の金属加工業、BKTを取材しました。

MRO松村玲郎キャスター
「丸や三角、あるいは…中には説明できないような形に金属が切られています!一体、どうやって作っているのでしょうか」

不思議な形をした金属の数々。これらは白山市の地元企業BKTが加工したもので、主に建築資材などに使われます。

金属の板をBKTの技術で加工



工場にある機械の内部を見せてもらうと…。
松村「すごい。迫力があります、ものすごい…」

緑の光が滑らかに走り抜け、あっという間に金属の板がくり抜かれていきます。これは、「レーザークリーンカット」と呼ばれるBKTが誇る製法の1つ。

BKT 海道宏信 取締役技術部長
「初めて見る人はすごく楽しいと思う」
松村「ですよね!私みたいな素人からはアート作品を作っているかのように見えるという」

金属の板の上を滑らかに走り抜ける光



このほか、熱で変形する恐れがある素材は細かい石を水に混ぜカットする“ウォータージェットカット”という特殊な製法で加工します。

こだわっているのは“超短納期”。
大量に抱える金属の在庫を受注したその日にすぐさま加工、基本的に即日出荷を目指しています。

海道さん「超短納期を売りにやっている。少しでも効率よく仕事するということを個人個人で考えるというのが1つの目標、それが今の業績につながっているのかなと」

売り上げはここ5年で1・5倍近くに伸びています。

ある女性社員に尋ねてみると「良い人ばかりで温かい。プライベートでも遊びにいったり仲いい」と答えてくれました。
Q 仕事にも反映される?
「そうですね、相談しやすかったり」

海道さん「若い人も多いので、若い層が働きやすい環境を作っていくのが上の人の役目、自分たちの役目だと思って取り組んでいる」

社員の平均年齢は30代半ばで製造業としては比較的若く、女性の姿も目立ちます。様々なレクリエーションを通じて、社員同士が交流できる機会を大切にしているということです。

海道さん「まだ若い人やからと言ってその人の意見を聞かないのではなく、聞いてみたり、とかいろんな角度から意見出てくるので雰囲気はすごく良いと思う」

高度な技術を駆使しながらも、若い人材のアイデアを積極的に取り込む姿勢。顧客のニーズを第一に、これからも追究し続けます。