太陽光などの再生可能エネルギーと水素を活用してエネルギーの地産地消を目指す取り組みです。7日、石川県内外の企業などがモデル地区となっている能登町を訪れ、環境にやさしいエネルギーの可能性を視察しました。

能登町ののどかな山あいにある春蘭の里では、2023年から県の事業として、太陽光などの再生可能エネルギーと水素を活用して、温室効果ガスを排出しない「ゼロカーボンビレッジ」の効果を実験し確かめています。

敷地内に設置された太陽光パネルなどで発電した電力を使用するだけでなく、余った電力を長期間の貯蔵に優れた水素に変換し、夜間など電力が足りない時に燃料電池として利用が可能です。

能登半島地震の際は、周囲が停電する状況でも非常用電源として使用することができました。

春蘭の里・多田喜一郎さん「非常に助かったよ。ここは電気があるから水道も下水道も動いたから助かったよ」

今回初めて行われた視察会には、県内外から企業や大学関係者などおよそ30人が訪れ、水素と酸素を化学反応させて電気を生み出す「水素FC」を活用したキックボードやバギーなどの乗り物に試乗したり、水素を燃焼させて調理を行うなど、環境にやさしい取り組みを体感しました。

参加した人「電気とかエネルギーとかもある程度、その地域でも作りながらそこで使う、万が一の時とかに活用する流れは今後増えていくのではないかと思いますね」

石川県商工労働部産業政策課・出雲守さん「石川県としてはこういった取り組みを通じて、県内企業の皆様に水素ビジネスとか、カーボンニュートラルのビジネスにどんどん参入して産業が振興できればなと思っているし、それがひいては能登の復興につながれば」

環境にやさしく災害に強いまちづくりへ、能登町での取り組みに熱い視線が注がれています。