命をつなぐ神秘的な瞬間

この日、能登町の九十九湾では、およそ20人の親子が参加して、「アカテガニ」の幼生が海に放たれる「放仔(ほうし)」の観察会が行われました。

子供たち「めちゃくちゃ痛いです」

海辺の遊歩道に着くと、子供たちはハサミに手を挟まれ悪戦苦闘しながらも、熱心に観察を続けます。

辺りが暗くなってくると、母ガニがゆっくりと海辺へ。体を震わせながら、幼生を海に放ちます。

参加者「一瞬だったんですけど、ブーってめっちゃ震えてて感動しました」

のと海洋ふれあいセンター 荒川裕亮 主任技師「震災があって、出来なかった事もありますが、実際にこうやってアカテガニの観察会が出来て安心しています。(アカテガニの)数がどうなったか、わからない部分もありますが、今回も子どもたちが捕まえてくれて沢山いるんだなと確認できて、すごく安心しています。」

小さな生き物たちにも被害が及んだであろう能登半島地震。住み慣れた地で命をつないでいくアカテガニの姿に、復興への思いが重なります。

アカテガニが幼生を海に放つ「放仔」の活動は9月中旬頃まで大潮の時期に活発になるそうです。静かに見守ってあげてください。