大量のカニが出現した理由とは?

この大量出現の謎を解き明かすため、能登町にある「のと海洋ふれあいセンター」を訪れました。ちょうど「アカテガニ」の観察教室が開かれており、主任技師の荒川裕亮さんが珠洲市で目撃されたカニと同じ種類だと教えてくれました。

のと海洋ふれあいセンター 荒川裕亮 主任技師「基本的にアカテガニは夏になると子供を放しに海へ移動するんですが、その行動が見られたのかなと思います。雨が降ると移動しやすい特徴があるので、雨が降って沢山移動が見られたのかなと思います」

もともと能登に数多く生息しているという「アカテガニ」。普段は海の近くの森などで落ち葉や昆虫などをエサにしていますが、7月から9月にかけての日没後、母ガニは未成長のカニの赤ちゃん=幼生(ようせい)を海に放つため、お腹に抱えたまま移動する習性があるということです。

珠洲市で目撃されたのは、母ガニが海へ向かっていた途中ではと推測されます。