まちのラジオの開局準備

6月中の開局に向けて準備を進めている、まちのラジオのメンバー総勢6名が、5/15から5/20にかけて、宮城県女川町を訪れ、臨時災害放送局のいろはを学び、取材を体験する研修・ワークショップを受講する合宿を行いました。5/17から5/19は、実際に番組制作が進められ、その様子はYouTubeで公開されました。

番組制作は、JR女川駅前に今も残されている「旧女川さいがいFM」のスタジオをお借りし、まちのラジオにお譲りいただく機材をセットして、町野町のスタジオを想定して行われました。

練習放送を支えてくださったのは、「女川さいがいFM」を運営したメンバーのみなさまもまた、東日本大震災発災当時は、中学校教師、会社員、高校生と、元々ラジオの仕事を経験したことがない町の人たちでした。自分たちの町のラジオ局を、自分たちが一から作ってきた「女川さいがいFM」のみなさまからは、実体験に基づく、様々なアドバイスをいただきました。

今回の合宿では、は女川町の商店街や町の人々が全面的にご協力くださり、14年前の東日本大震災時の被害の様子や復興への道のり等をお話してくださいました。

参加メンバーは、町内の2つのご家庭に分かれて滞在中はホームステイをさせていただいたのですが、どちらのご家庭も津波で家や経営していたお店・会社が流され、14年かけて再建した経験をお持ちでした。

ホームステイ先のご家庭も、町の方々も、折に触れて、「いまは大変だけど、絶対よくなる。頑張っていれば元通り以上の町、生活ができる日がくる」とメンバーに言い続けてくださり、また、「町としてこれからも町野の復興を応援していきたい。ご縁だから」と、心強いお言葉をいただきました。

親身になって寄り添ってくださる女川町のみなさまの伴走を受け、町野町では、6月中の臨時災害放送局開局を目指して、引き続き準備が進められています。

MRO北陸放送では、被災地の声を集め続ける藤本さんが見つめる被災地の現状をNEWS DIGで、毎月掲載します。

藤本透
シナリオライター。アプリゲーム『ノラネコと恋の錬金術』メインシナリオライター。『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル2』のシナリオ執筆に携わるほか、様々なジャンルでの執筆を手がける。石川県輪島市町野町出身で、石川県を舞台に描かれたアニメ「花咲くいろは」の小説版を執筆。2024年1月1日の能登半島地震発生以降、SNSを通じてふるさとの情報を日々きめ細かく発信している。