「言いたくない」で返す被告

被告人への質問で被告は検察官からの質問に対し、何度も同じ答えを返します。例えば…

検察「何の目的で石川県に来ましたか?」
被告「言いたくありません」
検察「事件当時玄関のカギはかかっていましたか?」
被告「言いたくありません」
検察「『Aさんに会いたい』とか、『性的なことをしたい』という気持ちはありましたか?」
被告「言いたくありません」

検察官だけでなく、裁判官や裁判員の質問に対しても同様の応対を続けます。

裁判官「話しかけるなどしてAさんと関係を築こうとは思わなかったですか?」
被告「言いたくありません」

法廷内に重い空気が流れるなか、弁護人がその理由を質します。

被告「私が黙秘するのは犯行を否定するわけではなく、私自身の誰にも明かせない性的嗜好に関わるためです」

しかし検察官から「Aさんに対してどう思っているか」を聞かれると「心身ともに傷つけてしまって申し訳ない」と答えました。