元日の能登半島地震で校舎や体育館に大きな被害を受けた輪島市の輪島高校では、一時は文化祭の開催が危ぶまれましたが、生徒たちの強い思いによって実現しました。
輪島高校で3日から始まった文化祭。中庭の特設ステージではクラスごとに出し物が披露され、生徒たちから大きな声援が送られていました。文化祭で中庭が利用されるのは今回が初めてです。

輪島高校生徒会・平匠会長「使えない場所がとかがけっこうあったりしたので、そこを今回どうするのか、案とか出すのにけっこうてこずった」
輪島高校は、元日の地震により校舎が傾き体育館の床が歪むなど大きな被害が出ました。
例年は、文化祭の初日に輪島市文化会館でクラスごとの合唱コンクールが開かれていましたが、文化会館も被災し使えないため、生徒会では中庭を利用したクラスの出し物に変更し文化祭を盛り上げます。

輪島高校和太鼓部・坂田紘都部長「文化祭ができることに全部感謝して、いない人の分までみんなに届けようという気持ちでやった」
輪島高校では、地震後50人もの生徒が転校を余儀なくされました。
8月の全国高文連で3位となった和太鼓部は、転校して行った友達に届けたいと力強い演奏を披露しました。

輪島高校1年・崖顕さん「地震もあっていろんなことがあったが、(文化祭が)できてうれしいし、こうやって会場も用意できて良かったと思う」
輪島高校生徒会・平匠会長「地震で負の気持ちがやっぱりみんなあると思うので、この2日間は負の気持ちをなくせられるような楽しい文化祭にしていきたいと思っている」
地震の影響で輪島高校は校舎が傾き、体育館も使えないなど未だ不便な環境での授業が続いていますが、こういう状況だからこそ生徒たちは文化祭を開催できたことに感謝し、存分に楽しみました。
輪島高校の文化祭は4日も行われます。