そして迎えた大一番。阿炎のもろ手突きんい動じることなく前への圧力をかける大の里。右差し、左のおっつけから一気に押し出しで勝利しました。プレッシャーをものともせず、優勝を最高の相撲でもぎ取りました。

津幡町役場で観戦した人「うれしくて涙出た。頑張った」「ビール飲まな、やった。今年は1月にでっかい地震があったやろ。本当に石川県民の励みになると思う。将来横綱!」

石川県勢力士の優勝は、金沢市出身の元大関・出島の1999年名古屋場所以来、25年ぶりです。

技能賞に加え初の殊勲賞も手にし、優勝パレードでは晴れやかな表情で会場を後にしました。

千秋楽を終えた夜、興奮も冷めやらぬ中、大の里は場所中の声援に改めて感謝しました。

大の里「本当に色々あったけど、優勝できて良かったです。15日間声援ありがとうございました」
師匠・二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)「まっすぐ誰からも愛される力士になって欲しい。四股踏み、これが楽しくなってきたら横綱になれるのでは。今嫌そうな顔してるから、笑顔になってきたら楽しみになってくると思う」

そして、一夜明けた会見でも喜びをかみしめながらも、気を引き締めます。

大の里「相手も研究してきますし、僕もまたそれをさらに上行かないと、足もとをすくわれてしまう」

新小結の場所で12勝と大勝ちをした大の里は、来場所は関脇への昇進が確実な状態です。