一筋の光…「電気が通ったから水が来た」安堵の瞬間

絶望的な状況が続いていた老人ホーム「せんり鏡」だったが、午後になって事態は一転する。関係者の迅速な復旧作業により、別の電線から電気が引き込まれ、施設内に電力が供給されたのだ。そして、それと同時に、止まっていた給水設備が動き出し、ついに施設内で水が出始めた。
蛇口から勢いよく注ぎ出る水を目にした瞬間、ピンと張り詰めていた太田施設長の顔に、パッと安堵の表情が広がった。太田施設長は、極限状態を経験したからこそわかる重みのある言葉で、当たり前だったインフラのありがたみを噛み締めるように語った。
「電気が通ったから水が来た。生活用水は大事ですね」
危機的な局面をひとつ脱した瞬間だったが、地域全体を見渡せば、まだまだ苦境に立たされた人々が無数に取り残されていた。














