ガレージの日陰でしのぐ猛暑「向かいの家はひどいことに」

過酷な暑さが連日押し寄せる中、被災地が抱える深刻な課題は日を追うごとに浮き彫りになっていった。
八代市鏡町を歩くと、息苦しくなるような激しい暑さの中でじっと耐える人々の姿があった。自宅のガレージの日陰に身を寄せ、扇風機に当たりながら涼んでいた70代から80代とみられる女性2人の目の前には、倒壊した向かいの家屋が見えていた。女性たちは恐怖の瞬間を思い返しながら言葉を絞り出した。
「今回の揺れはすごかった。10年前と比べものにならない。向かいのおうちはひどいことになった。危ないから引っ越させた」
発生から2日ほどたち、鏡町周辺でも徐々に電気が復旧し始めていた。しかし、復旧の兆しが見える一方で、住民たちを最も苦しめ、生活の基盤を根本から奪っていたのが「断水」という壁だった。
まちのあちこちで、住民たちは困惑と疲弊の表情を浮かべながら口々に訴えた。
「水が来ない」
母親が経営する美容室の片づけを行っていた白石真さん(45)のもとには、会社の仲間13人が駆けつけ、足の踏み場もなかった店内を必死に片づけてくれたという。温かい手助けによって作業は進んだものの、生活を支えるインフラの欠如が重くのしかかっていた。白石さんは次のように語り、現状の厳しさをにじませた。
「1週間たって、電気は来たが、とにかく水がない」














