海外での過労自死 二度と犠牲者を出さないために
2021年、赴任先のタイで過労を苦に自ら命を絶った上田優貴さん(当時27)。初めての海外勤務で経験のない仕事を強いられるなか、亡くなる前、月の時間外労働は最大で約150時間にのぼっていました。
海外に赴任して働く場合には、所属が日本の企業であっても、原則として日本の労働基準法が適応されません。その結果、国が実態を把握しにくい「見えない過労死」といわれています。
過労自死遺族と企業の「マニュアル共同作成」
そんな中、海外での過労死に一石を投じたのが、上田優貴さんの母親・直美さんです。直美さんは、息子の自死を招いた企業と共同で再発防止に向けて取り組んできました。
そして5月29日、海外での働き方についてのマニュアルを発表。「過労自死の遺族と原因企業が共に再発防止策を考える」という画期的な取り組みが結実した形です。
「同じような苦しみを、これ以上誰にも経験してほしくない」。再発防止を希求した遺族の闘いを取材しました。
◆取材:松本陸(MBS記者)














