大阪市内のあちこちで21日から目撃が相次いでいるシカについて、奈良県の山下真知事は、奈良公園を出たシカは天然記念物ではないとの見解を示したうえで、「シカは野生動物で、農林業や人身の被害を及ぼすことが否定できない」として奈良県内での放獣を否定しました。
大阪市内で目撃が相次いでいるシカは、今月中旬に東大阪市で目撃されたものと同じ個体とみられていますが、東大阪市によると生駒山系に野生のシカが生息していないことや人に慣れていることなどから、奈良公園からやってきた可能性もあるとしています。
奈良のシカといえば“神鹿”として保護されてきた天然記念物ですが、大阪市の横山英幸市長は23日、「奈良公園のバランスが崩れてしまう」として、連れ戻すのは困難という見方を示していました。
奈良県庁で25日午前に開かれた定例会見で山下知事は、文化財保護法で決められた奈良市の地域から出たシカは天然記念物ではなく、保護の対象外であるという見解を示したうえで、「シカは野生動物であり、農林業や人身の被害を及ぼすことが否定できない以上、奈良県内での放獣を認めることはできない」と判断したことを明らかにしました。
また、大阪府内で捕獲されたシカを放獣する場合は、鳥獣保護管理法に基づき、大阪府内で放獣されるべきとの認識も示しました。
一方で山下知事は「奈良公園から迷い込んだシカならかわいそうだから奈良公園に戻してあげたらいいんじゃないと最初は思った」ということですが、法律と運用を調べて県職員と議論した結果だとして、判断に理解を求めました。
大阪市はシカに近づくのは危険としてエサやりなどはしないよう呼びかけています。











