富山丸が沈没した日に合わせ慰霊祭

先月下旬、富山丸が沈没した日に合わせ慰霊祭が開かれました。県内に暮らす遺族らおよそ25人が顔を合わせました。
富山丸の遺族は全国にいて、およそ60年前から海上慰霊祭などを続けてきました。しかし、遺族の高齢化などで2013年に全国組織は解散。県関係者の活動は、子ども世代が引き継いでいます。
富山丸に乗っていたのは、兵力不足から動員された妻や子がいる「父親」が多く、川南さんたちのような遺児を多く生み出しました。
(生まれる前に父を亡くす 中迎博美さん・80)「残った者の方の苦しみがあまり語られない。親を知らないのは慰霊祭では当たり前。それを作ってしまった戦争が悪い」

(生後8か月ごろに父を亡くす・県富山丸遺族会 野元幸一会長)「もちろん父親も戦禍に遭って、尊い命を捨てたが、その後の母親の苦しみ、難儀さは耐え難い」
(川南いく子さん)「母の働く姿しか頭にない」