62年間、朝市で花など販売

(内薗睦恵さん)「にぎやかだったがなぁ~」

鹿児島市喜入に暮らす内薗睦恵さん(94)と息子の久寿さん(67)です。睦恵さんは昭和31年から62年間、朝市で花などを売りました。

(内薗睦恵さん)「こいが私。楽しかった昔を思い出した」

前の日に収穫した花や野菜を、朝一番の5時の列車に乗って前之浜駅から西鹿児島駅に運ぶ毎日でした。

(内薗睦恵さん)「サトイモを桶に入れて(ジャブジャブと洗って)皮むきをしていた。難儀をした体」

多い時には1日4~5000人、お盆や正月には、7000人から8000人が訪れたといわれています。

(内薗久寿さん)
「お盆・正月前は(人が多すぎて)自分の店までなかなかいけなかった」

「最後のあと始末をしたのが僕だったので、思い出すと『あ~』という気持ちがありますね」

久寿さんは、37歳の時から睦恵さんを手伝っていました。朝市がなくなった後は、喜入や指宿で花を扱う仕事を続けましたが3年前に辞め、今は軽油を配達する仕事をしています。

(内薗久寿さん)「(朝市の頃と違い)システムが変わってしまった、花が入手しづらくなったこともあって、花屋をやめた」