しかし、はじめから受け入れられたわけではありません。

(親子読書を経験した 辻囿ひろ子さん)「(当時)朝から晩まで一生懸命農業をしていた、そのなかで“親子読書”なんていったら怒られる。そんななかでも工夫をして朝読んだり10分間でも、風呂に入るときに子どもたちと一緒にたきながら横で子どもが読むとか」

子どもたちの工夫で運動は少しずつ浸透し、昭和35(1960)年には「親子20分読書運動」が県内一斉にスタート。県立図書館は、1万冊を超える児童書を新たにそろえ、各市町村の図書館や公民館に配りました。

(当時の保護者)「親子のふれあいが一番、いろいろな意見を出し合って家庭内のことまで話し合うようになった」

12万人以上の親子が参加した親子読書運動。子どもの音読を町内放送で地域に伝える「朝読み・夕読み」など、各校でバラエティーにとんだ取り組みが始まります。