昭和100年にあたる今年、当時の映像を振り返り、今を生きるヒントを探る「昭和からのメッセージ」です。
今回のテーマは「閉校」です。
こちらは南九州市の松ヶ浦小学校の閉校式の様子です。県内では今年度、5つの小学校がその歴史に幕をおろしました。県内では少子化などで昭和の時代からこれまでに3割近くの小学校が閉校しました。
当時の学校関係者を取材すると今の子どもたちに向けた希望のメッセージが見えてきました。
(記者)「自然豊かな場所にログハウスが建ってキャンプ場になっている。36年前のここには小学校が建っていて、子どもたちの声が響いていた」

湧水町にある標高1094メートルの栗野岳。その中腹にあるのが1947年(昭和22)に開校した栗野小学校・栗野岳分校跡地です。
1960年代にはおよそ80人の児童がいました。

(卒業生 二反田道夫さん)「ここへ来たら走馬灯。(当時の風景が)全部浮かぶ」

二反田道夫さん(77)です。男6人兄弟の三男で兄弟全員が分校の卒業生です。
(二反田道夫さん)「これが校庭。小さいグラウンドだった」

二反田さんが毎年楽しみにしていた運動会。近くの住民らも参加し「お手玉入れ」ならぬ「松ぼっくり入れ」や丸太転がしは分校の名物競技でした。
(二反田道夫さん)「その頃は貧しかった。鹿児島弁で言う『貧者ごろ』ばっかり」