南海トラフ地震の発生時、高知市で被災した人を仁淀川町へ避難させる「広域避難訓練」が、20日、初めて実施されました。

訓練は、高知市の「下知地区減災連絡会」のメンバーらが参加し、「南海トラフ地震で高知市内が浸水し避難所が不足している」という想定で行われました。

下知地区は、南海トラフ地震発生時に5mの浸水が想定されていて、連絡会では、“長期的な避難先”として2011年から仁淀川町との交流を続けています。こうしたことから、2022年に高知市と仁淀川町が「広域避難協定」を結び、今回が初めての訓練です。

参加者は、浸水域に見立てた川を自衛隊のボートで渡る訓練をした後、バスに乗って高知市から1時間40分ほどかけ仁淀川町に移動。集会所に備えてあるマスクや備蓄食料などを確認しました。

■下知地区減災連絡会 皆本隆章会長
「日頃からこういう交流をしていれば、有事の時にも『つながる』と強く感じた」
■参加した仁淀川町の住民
「地元の人としても、意見を出せるだけでも非常に大きいと思います」

この後は両者で意見交換が行われ、「お互いの顔が見える形で、今後も訓練や交流を続けていく」ことが確認されました。