夏休み中の子どもたちの「修行」のニュースです。舞台は高知市の寺。様々な修行で心を清め、周りを思いやる気持ちを育もうという、「一日一休さん体験」に密着しました。

僧侶の衣装、「袈裟(けさ)」に身を包んだ子どもたち。高知市の竹林寺(ちくりんじ)で行われた「一休さん体験」は、毎年、子どもたちの夏休み期間にあわせて城西館が開催していて、今年で12回目です。18日は、県内外の小学1年生から3年生までの14人が参加しました。
まず取り組んだのは、掃除。廊下を丁寧に雑巾でふき、心もきれいになり、気持ちよく過ごすことができるということを学びました。

次は、瞑想の時間です。セミの鳴き声だけが聞こえる中、子どもたちは目を閉じ、自分自身のこころと向き合います。集中力を高め、心を整えました。

続いては「地獄の絵解き」。子どもたちは悪い行い、人の道にそれた行いをするとどんな地獄が待っているのか、真剣に説明を聞いていました。

「生きているときにたくさんいいことをしていたら、いい世界に行くことができる。逆に悪いことをしてきてしまったら怖い地獄の世界が待っている」

最後は「念珠(ねんじゅ)」作りです。願いによって色が様々で、例えば「健康」なら緑、「開運」だったら黄色やオレンジとなっています。子どもたちはそれぞれの願いに合わせて色を選び、自分好みの「念珠」を作りました。

「たのしかった(Q.何が?)そうじ」
「楽しいし、だんだん気持ちよくなる」
「考えたり掃除をしたりすることが楽しかった」

この一休さん体験は口コミで広まり、毎年好評となっていて、体験後の子どもたちは「お利口さん」になって帰ってくるといいます。
(竹林寺 海老塚和秀 住職)
「学校でも家でもできないことをお寺という場所を通して伝えていけたらいいなと思っている。自分だけじゃなくて周りを思いやろうという心が育まれたらいいなと思っている。“お寺というものは楽しいところ”と感じてもらえたらいいなと思っている」
毎年4回行っているという「一休さん体験」。開催している城西館は「楽しい夏休みの思い出になるようこれからも続けていきたい」としています。
