少子高齢化や人口減少といった課題が深刻な中山間地域を活性化させるため、将来目指す姿やその政策を検討する会議が高知市で初めて開かれました。

中山間地域の活性化を目指すこの会議は将来目指す姿や具体的な政策を検討するもので、今回、初めて開催されました。委員には県内外の大学教授や商工会議所の会頭、大学生など、様々な業界から13人が選ばれています。

県によりますと、高知県の高齢化率は35.5パーセントですが、過疎地域では45.2パーセントです。2015年と比べると3.5ポイント増えていて、年々、上昇しています。

この会議では今年度中に「中山間地域再興ビジョン」を策定することにしていて、7日は集落同士の移動手段の確保や拠点病院や学校と遠隔でつながるなどの案が示されました。

委員からは「DXや就労の確保が重要。住民が満足できて、最低限生活できる環境作りが大事」「免許返納をした高齢者が移動が難しくなり、管理する農地の一部が放置されたまま」といった意見などが交わされました。

(中山間地域再興ビジョン検討委員会 明治大教授 小田切徳美 委員長)
「何よりも現場の声を大切にしたい。委員の声と同時に、様々な調査をすることで、今何が起こっているのか、集落活動センターの10年以上の取り組みの中で何が課題なのか、しっかり現場の声を聞きながら、総括して展望を切り開きたい」

会議は合わせて5回行う予定です。