梅雨前線が活発となり、高知県内全域で大雨となりました。県西部では、線状降水帯が発生し、列車の脱線や浸水被害も確認されました。四国地方では線状降水帯による非常に激しい雨の降りやすい状況が今夜にかけて続く見込みです。県内では土砂災害警戒情報が出ている地域もあり、引き続き、厳重な警戒が必要です。

台風2号の影響で梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、前線の動きが活発となっています。気象庁は午前8時すぎ、県西部で同じ場所に断続的に雨を降らせる線状降水帯が発生したと発表しました。
1時間雨量は土佐清水市三崎で93ミリ四万十市中村で70.5ミリなど6月の観測史上最多となりました。また、土佐清水市三崎では降り始めからの雨量が400ミリを超え、県内各地で床上、床下浸水の被害が出ています。

この雨の影響で県西部の土佐清水市、四万十市では土砂災害警戒情報が発表されています。3つの市と町のおよそ8000世帯を対象に警戒レベル4の避難指示が出ています。※東洋町の避難指示は午後6時15分に解除
交通機関にも影響が出ています。土佐くろしお鉄道は全ての路線で運転を見合わせていて、このうち中村・宿毛線では午前9時前に、黒潮町の有井川駅と土佐白浜駅の間で上りの普通列車が崩れた土砂に乗り上げ、脱線しました。乗客は乗っておらず、けが人はいないということです。国の運輸安全委員会は事故調査官を派遣して原因を調べる方針です。

(駅員)
「(運行再開は)線路点検してからになりますね」
(乗客)
「はっきりするのはいつですか?」
(駅員)
「きょうの夕方にかけて線路点検しますのでそれで異常がなければ…」

このほか、JR予土線は窪川~近永間で終日運転見合わせに。JR土讃線では一部区間で運転を見合わせていて再開のめどは立っていません。また一部の学校では雨の影響で休校になったり下校を早めたりしたところもありました。

県内では3日午後6時までの24時間で、100から150ミリの雨量が予想されています。気象台は土砂災害に厳重に警戒するとともに低い土地の浸水や河川の増水、はん濫に警戒するよう呼びかけています。