学校のプールは老朽化が進んでいて、高知市の公立学校では6割を超えるプールが建築後30年以上経過しています。今後の対応を検討する初めての会合が10日高知市で開かれました。

検討委員会は、昨年夏にプール槽のメーカーなどが高知市の朝倉中学校のプール施設を点検したところ、使用禁止となったことから対応を検討するため学校関係者や保護者、行政機関などにより設置されました。

(高知市教育委員会 松下整 教育長)
「『老朽化により、この状態で使用するのは大変危険です。早急にプール槽の入れ替えを検討してください』と診断されました。今後、同様の事例が発生するのではないかと非常に懸念をしています」

高知市によりますと、建築後30年以上のプール施設をもつ市立学校はおよそ64%となっていて、早急な対応が必要です。

建築後30年以上のプール施設をもつ市立学校はおよそ64%

一方で、高知市内の市立学校全体でのプールの維持管理経費は年間およそ6000万円、プールの改築費用は1校あたり2億5000万円から3億3000万円ほどかかることから、老朽化対策と費用削減を両立することが求められています。

委員会では、一部の小中学校でプールを撤廃し、市営や民間のスイミングスクールで水泳授業を実施することで維持管理費を削減している他県の事例も紹介され、今後、こうした方法が高知市内でも適用できるのかなどについて検討していく方針です。

次の会議は、6月に行われる予定で、今年9月には方針をまとめたいとしています。