そして、行き先も知らない土居さんたちを乗せた列車は高知駅を出発し、大阪へ。
土居さんは大阪の工場で旋盤工の仕事に従事することになりました。作っていたのは…

◆土居瑞さん
「魚雷でしたね、魚雷の雌ねじと雄ねじ。ねじの立っているところと、引っ込むところの接点が一緒じゃないといけない。魚雷が日本の海を守るんだから、みんな不良を作らないように、正確な寸法とかいろいろ注意しながら、されながら毎日作業していた」
「自分たちが作るねじが日本を守る」そう信じていた土居さん。
しかし、戦局は悪化の一途をたどり、本土への空襲も激しさを増していきました。
そのような状況でも、土居さんたち女学生の報国精神は決して揺るがぬものでした。
Q.故郷に帰りたいとは思わなかったんですか?
◆土居瑞さん
「『帰りたい』というよりも『やらなければ、私たちが日本を背負わなければならない』と思っていた。『帰りたい』という甘い思いは、私たちにはほとんど無かったと思う」










