旧統一教会からの被害を実名で訴えている高知県南国市の男性が濵田知事と面会し、県内に被害者の会を立ち上げることを報告しました。

南国市の橋田達夫(はしだ・たつお)さん。元妻による旧統一教会への高額献金などが原因で家庭が崩壊し、長男が自殺したなどとさまざまなメディアを通じて実名で訴えています。

(橋田達夫さん)
「やっぱり救ってあげないかんと思ってます。僕が救わんかったらだれも救わん」

現在、衆議院では旧統一教会などの被害者を救済するための法案が審議入りしています。

(岸田総理)
「困惑状態でサインした寄付の一部の返金の和解の合意や、寄付の返金を求めない旨の念書は、公序良俗に反するとして、無効となりうるものと考えられます」

また、法案に盛り込まれている「配慮義務」について、与野党が「十分な配慮」と修正することで最終調整していて、8日衆議院の委員会で採決され、その後、衆議院の本会議でも採決が行われる見通しです。

法案の審議が大詰めを迎える中、橋田さんは7日県庁を訪れ、濵田知事にこれまでの経緯を話しました。

(橋田達夫さん)
「(長男が)自殺するというのはすごくつらくて。あとで部屋に行くと、荷物は何もない。全てなくなって、ねたみとかを書いていたそう。旧統一教会を解散させたい、被害者を救済する法律を作ってもらいたい一心で行動している」

これに対し濵田知事は。

(濵田知事)
「橋田さんの家族が大変な状況、何とも申し上げようがない…こうした被害を二度と起こしてはいけない。国会の方で大詰めの議論がされている。契約、宗教の問題と関わるので、しっかり国政の場で方向付けをしてもらわないといけない。県も、そうした枠組みができたらしっかりと寄りそって、必要な対応を行っていきたい」

また橋田さんは、今、自分と同じような思いをしている人たちの相談を受けるため、県内に被害者の会を立ち上げる考えを伝えると、濵田知事は「県の消費生活センターが窓口となり、法テラスや警察など関係機関と一緒になって支援する方法を考えたい」と答えました。

濵田知事との面会後、橋田さんは記者会見を開き、救済法案について「やっとここまで来た」と話した上で、立ち上げを進めている被害者の会が全国に広がってほしいと話しました。

(橋田達夫さん)
「すべての方に相談してほしい、心の問題など、いろんな問題がある。子どもたち、二世真じゃ、家族、困って、悩んでいると思う。少しでも、県に連絡を入れてもらうとかしてほしい。絶対に道は開けますので」