高知県内の実力派が集まる写真クラブの展示会が、土佐市で行われています。写真から伝わる撮影者の「心」が来場者を引き込んでいます。
土佐市複合文化施設「つなーで」で15日から開かれているのは、写真クラブ「フォト土佐」の写真展です。
◆川見真宵アナウンサー
「“華やかな写真”というよりも、“落ち着いたトーンの中に生命力のある被写体が光る写真”が並んでいます。1つ1つの作品が発するメッセージと、じっくり対話できる空間になっています」

この展示会は1992年から、コロナ禍を除いて毎年開催されていて、今年で20回目です。会場には、50代から80代までの会員17人が撮影した37点の作品が、ずらりと並びます。
「月に1度集まり、互いの作品を評価する」機会を設けているという「フォト土佐」では、「被写体に重ねた自分の“心”をいかに表現するか」を重視しているといいます。
「県展(高知県美術展覧会)」などで入賞する会員も多く在籍していて、来場者は、実力派クラブの作品に引き込まれていました。

◆高知市から訪れた人
「高知のトップクラスのカメラマンたちの出展なので、勉強させていただきながら、写真から発せられる先輩たちの“メッセージ”や“奥の深さ”を『どれぐらい感じられるかな』と思いながら、拝見させていただきました」
クラブの会長で指導者の津野廣幸さんは、友人の誘いで40年ほど前にカメラを始めました。今では様々な写真コンテストで審査員を務めています。写真展では、「写真の発するメッセージとじっくり対話する時間を過ごしてほしい」と話します。

◆フォト土佐 津野廣幸 会長
「(Q.自身の作品について)道中、行っている途中に“ぽっ”と見える被写体、そういうものを主に撮っています。『シラカバ』という木の中から、いろいろ被写体が語りかけてくるようなものを感じましたので…」

◆フォト土佐 津野廣幸 会長
「被写体自体が訴えるんじゃない、被写体を撮っているけど『被写体の奥に見えるもの』を、見る方に感じていただく。それが私たちの写真の目指しているところ。自分がモノを見て、それを自分で消化して撮って、こうやってみんな見ていただいて、見る方に感じていただく。そういう作品が、写真表現の作品としてのおもしろさではないかなと思います」
展示会は7月20日まで、土佐市の「つなーで」で開かれています。19日(土)には、津野さんによる作品解説があるほか、ほとんどの作品の出展者が会場に集まるということです。