地域の「食」や「文化」を広める大会「にっぽんの宝物祭り」が来週、大阪・関西万博で行われます。この大会に、過去にグランプリを受賞した2人が出場します。万博という舞台で、高知のこだわりの一品をPRしようという2人に、意気込みを聞きました。

塩とキャラメルのバランスが食べる人の心をひきつけ、高知土産としてもおなじみとなった、「田野屋塩二郎のシューラスク」。

作ったのは、香美市の菓子メーカー、「スウィーツ」の春田聖史社長と田野町の塩職人、田野屋塩二郎さんです。

2人は来週、大阪・関西万博で行われる「にっぽんの宝物祭り」で、過去のグランプリ受賞者だけが出られる「レジェンドグランプリ」に出場することになっています。「にっぽんの宝物」は、地域に眠る食や工芸などを磨き上げ、全国や世界レベルに育てようというプロジェクト。2016年の第一回大会では、春田さんと塩二郎さんが作った「シューラスク」が初代の最優秀賞グランプリに輝きました。

共同で出品したのは一回目だけでしたが、以降も、それぞれが受賞を繰り返していて、まさに大会をけん引する存在となっています。

(スウィーツ 春田聖史 社長)
「高知勢が『にっぽんの宝物』の第一回から引っ張っているので、僕らもその伝統を継ぎたいという気持ちがある」

2人とも、今回の大会に向けて、およそ1年、準備してきました。春田さんは、スウィーツの商品「世界を変えるカカオ」を使った一品を出品予定。一方の塩二郎さんは、「当日までのお楽しみ」としています。

(スウィーツ 春田聖史 社長)
「商品が仕上がっていくにつれてみんながテンションがあがっていく、なんていうかそこに一番の面白さがある。毎回毎回チャレンジして一個ずつ乗り越えて、この素材の磨き上げという意味ではこれ以上のことは誰もできない、そこまでいった」

(田野屋塩二郎さん)
「一位じゃないとやだ。勝たなければいけないよね、自分のためでもあるけど塩をやり始めて15年くらいになるけど、いい塩を作って自分が満足したらいいって時代じゃなくなった」

開発の過程に面白さを見出した春田さんと、あくまで結果にこだわる塩二郎さん。
万博というステージで、高知から世界へPRすることになる今回の大会には並々ならぬ意気込みで臨みます。

(スウィーツ 春田聖史 社長)
「「高知は山一つ超えないといけないからすべてに遅れをとっている」と商売をしている人から話があった。けど、よその人が入ってこられなかったからめちゃくちゃオリジナルのものがある。“高知にだってチャンスがある”ということだけは絶対に言える。世界の人もびっくりさせるみたいなものがごろごろあるんだよということを伝えたい」

(田野屋塩二郎さん)
「ぼくはもう塩を作るだけなんで、今回で引退だね、『にっぽんの宝物』に出るのはね。全国から出てくる人に『おっさんまだ頑張ってちゃんとやっている』って見せられたらいいじゃん。総決算よ、10年分で勝ったら勝ちよ。そりゃ(春田さんも)一位とりたいよ。でもまぁ7:3で俺(が勝つ)かな」

(スウィーツ 春田聖史 社長)
「僕らからとすると僕らの最大のパートナーであり、ライバルなので、塩二郎さんへのリスペクトからすると塩二郎さんが一位と言いたいところですけど、相当今回極めてきてますから。1位2位?どっちかがとれたら最高です。ぜひこの2人でグランプリをとりたいと思う。応援してください」

地域の魅力を全国や世界レベルに育てる「にっぽんの宝物」。大阪・関西万博での「レジェンドグランプリ」は6月23日に行われます。