2019年、高知市の下田川で小学2年生の男子児童が溺れて死亡した事故について、休止した状態で任期満了を迎えていた第三者委員会が再び設置されました。

2019年8月、高知市の下田川で小学2年生だった岡林優空(おかばやし・ひなた)くん(当時7歳)が溺れて、死亡しました。一緒にいた友人への聞き取りや通行人の目撃情報などから警察は「事故」と判断しています。

南国市教育委員会は2020年、第三者による調査委員会を設置しましたが、遺族が「委員の中立・公平性が担保されていない」などとして再設置を求め、委員会は活動を一時休止。2022年8月、委員は任期満了を迎えていました。市教委はこの間、委員の人選などを実施。「遺族側の確認がとれ、了承を得た」として19日、再設置された委員会の1回目の会合が行われました。

新たな委員会では特別支援教育の大学教授や臨床心理士、社会福祉士など現時点で5人が委員となっていて、兵庫県弁護士会に所属する曽我智史(そが・さとし)弁護士が委員長に選ばれました。
(曽我智史 委員長)
「事実関係ですよね。何があったか事実を知りたいというのがご遺族にとって一番のポイントだと思いますので、そこにしっかり応えれるような調査をしていきたいというのが一番大事かなと思っています。それとともに、もうこういうことは今後あってはならないと思いますけど、なぜもっと早く調査することができなかったのかというところはしっかり検証しないといけないと思う」
会合の後には、遺族側と委員が非公開で話し合いを行いました。
(岡林宏樹さん)
「息子が亡くなったことの真相究明、これが5年も経ちましたが、やっと、やっと形として進んでいくのかなと思うと、ほっと胸をなでおろすような思いでいっぱいです。気持ちは5年前、息子が亡くなった時からずっと変わっていませんので頑張っていけたらなという思いです」
委員会は2月中に2回目の会合を開く方向で調整中だということです。