この日、鈴木選手らが向かった練習先は山の中腹にある、小出義雄メモリアル天城クロスカントリーパーク。

アップダウンの多い1周2キロの芝生のコースで、自然の地形を生かした不安定な足場の中、心肺機能と全身の筋肉をバランスよく鍛えられる。

この日の最高気温は20℃。全身の筋肉をほぐしながら、走りのベース作りをするには申し分のない、むしろ暑いくらいの気候の中、鈴木選手は軸のぶれないフォームでピッチを刻み続けていた。
その様子に目を凝らしながら、富士通陸上競技部・福嶋正監督は鈴木選手の強さの一端をこう示す。

富士通陸上競技部 福嶋監督
「健吾は暑さにものすごく強いんです。これからの事を考えたらどうしても世界大会とかパリのオリンピックとかいうのも、暑いレースになるという部分があるので、そういった部分では、すごく有利なのかなという気はします」