愛媛県上島町発注の公共工事をめぐる入札妨害事件で、松山地裁は9日、町の元部長ら3人に執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
判決を受けたのは、上島町産業建設部の元部長・越智康浩被告と、岩城建設の元役員・松浦哲被告、五島建設の元役員・向井敏雄被告の3人です。
判決などによりますと、越智被告は、町が発注した浮桟橋と漁礁の工事の価格に関する情報を漏らし、松浦被告と向井被告はそれぞれ受け取った情報を元に工事を落札したとして入札妨害の罪に問われていました。
9日の判決で松山地裁の高場大地裁判官は「入札の公正を害し町民の信頼を大きく損なう悪質な犯行」と指摘し、越智被告に対し、責任ある立場でありながら秘密事項を漏らしたことは「厳しい非難を免れない」として懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
越智被告は先月24日付で懲戒免職処分を受けています。
また、松浦被告と向井被告は、それぞれ懲役1年、執行猶予3年の判決を受けました。