愛媛県の上島町が発注した公共工事をめぐる入札情報漏えい事件で、松山地検は30日町の幹部と業者の男2人を競売入札妨害の罪で起訴しました。
公契約関係競売入札妨害の罪で起訴されたのは、上島町の職員で産業建設部長の越智康浩被告59歳と、五島建設の会社役員向井敏雄被告76歳です。
起訴状などによりますと2人は上島町がおととし発注した岩城島の海中に魚礁を設置する工事で越智被告が向井被告に対し秘密事項の予定価格などを電子メールで教え、公正な入札を妨害したということです。
松山地検は2人の認否を明らかにしていません。
一連の事件を巡っては、教育課の主事・亀井正輝被告の他、業者側の役員2人も非公表の情報を漏らし入札を妨害したなどとして、既に逮捕・起訴されています。
一方、上島町は事件を受けた再発防止策として、30日までに今後、入札制度を変更する方針を固めました。
具体的には土木工事の設計金額が3000万円以上の入札について、業者の実績や技術なども加味する「総合評価方式」に変える他予定価格についても入札前に公表するということです。
今後、審査会を経て正式に決定する予定で上島町は「二度とこのようなことが起こらないよう透明性と公平性をもった入札ができるように努めていきたい」とコメントしています。