愛媛県立新居浜病院は、10月に98歳の患者に実施した腹部の大動脈瘤手術が成功したと発表しました。98歳でのこの手術の成功は国内最高齢で、術後の経過も良好だということです。

手術を受けた星加文夫さん(98)
手術を受けた星加文夫さん(98)
「ぜひ全国の皆さんにね、私のような良い状態を紹介したいと思います」


星加文夫さん(98)。10月19日、愛媛県立新居浜病院で大動脈瘤の手術を受け手術は成功しました。

手術成功は国内最高齢
星加さんが受けたのは、腹部にできた大動脈瘤の付近にバネ付きの人工血管を挿入して血管を広げ、血管の破裂する危険性を減らす手術です。
病院によりますと、98歳の患者に対してこの手術が成功したのは、現在国内で論文として報告されている中では最高齢だということです。

星加文夫さん(98)
手術を受けた星加文夫さん(98)
「カテーテルの手術したことによって10年は大丈夫じゃいうんでね、今から10年間元気で長生きできて幸せな生活を送れるというそういう意欲というか幸福感、希望、そんなものが湧いてきましてね、非常に今気持ちが明るくなっています」


病院では特別チームを編成
病院では今回、特別チームを編成し、手術の時間を通常のおよそ半分の1時間半程度に短縮したり、退院までの期間を短くしたりして、高齢患者の体力維持や認知症防止などに配慮したということです。

愛媛県立新居浜病院 心臓血管外科医監部長 太田教隆医師
「患者様とご家族のご希望に沿った治療選択、そういったものの選択肢の幅が広がってくるんじゃないかなというふうに考えております」


愛媛県立新居浜病院では、今回の成功で高齢者医療の拡大につなげていきたいと話していました。