「死にたい」生じ始めた保護司との不和
「保護司から『両親に迷惑を掛けている』と勝手に言われた。また『引っ越したのはお前のせいだ』とも言われたようだ。(面談後)Y男被告は泣いていた」
「それについて後日、保護司を問いただすと『そんなこと言いましたっけ?』『自分は言っていない』と返答された」
Y男被告は、保護司との一連のやり取りを経て「ひどく落ち込み」、両親に対して「死にたいと」話すようになったという。
「信頼を大きく損なう」出来事が
――Y男被告の精神が不安的になったのは、保護司のせいだと思う?
「うーん…まぁ思っていた」
「とにかく『早く就職するように』と叱咤されていた」
「就職を急かされて、(Y男被告に)逃げ場が無いと思った」
「自分からも『ちょっと言わないでくれ』と、強い口調でお願いしに行った」
「しかし1対1だと態度が変わるようだった」

――保護司に対して、強い口調でお願いしに行くことなど、保護司への尊敬の念が薄れることになるとは感じなかった?
「思ったが、今まで閉じこもっていた人間が大きな世界にいきなり放り出されるというのは大変なことだと思うので。子どもが優先になってしまいますね、僕からしたら」
「家庭事情」を「無視」するかのように、就職を促す保護司に対して、徐々に不信感を深めていったと明かす父親。その後に起こった『ある出来事』を契機に、保護司への信頼を大きく失ったと話した。