帝国データバンク松山支店によりますと、愛媛県宇和島市の「尾崎食品」が10月31日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったということです。
尾崎食品は1949年の創業で、老舗企業として地元では「食品の尾崎フーズ」で知られており、ブラッドオレンジ熟ゼリーや飲む酢、食べる酢グミなど、かんきつ類の加工品製造事業を主力として、レストランやゴルフ練習場の経営なども行い、2003年9月期には売上高約3億4400万円を計上していました。
しかし、同業者の新規参入など競合激化を背景に、飲食店、ゴルフ場経営から撤退。
2010年ごろにかんきつの加工品製造および卸事業を軸とする事業形態となりました。
以降はオリジナル商品の開発に注力していましたが、同業者も加工品に注力する動きが増加し、商品ラインナップの差別化が難しくなり、徐々に規模を縮小し2023年9月期には年売上高は約1億4000万円に減少していました。
事業再生の道を模索していましたが、借入金負担も重く立て直しが困難となったため、今回の措置をとったとみられます。
負債額は約4億5000万円です。