「グルーミング」により誤った認識が植え付けられ…
「親が、子どもに対して『お前は可愛い』などとグルーミング(手なづけ)してゆく。すると子どもは、それが親の『愛情』であると勘違いしてしまう」
「その『愛情』を裏切れないと考えるようになった子どもは、何か理不尽なことが起きてしまった時に、自己犠牲、我慢をする思考に陥ることになる」
「今回の事件の場合であれば、性に関する知識を持つ前から被害を受けてきた被害者が『服を脱げば父親が優しくしてくれる』と考えてしまった可能性がある」
【後編】では、幼少期の体験が与える影響の大きさや、顕在化しにくい性被害という特性と現状について触れ、性暴力の加害者が陥る心理状態などについて考察する。