12日未明に愛媛県松山市で発生した土砂災害で、90歳男性、80代女性、40代男性の3人が行方不明となっています。

市のハザードマップでは、今回崩れた斜面は、赤色の特別警戒区域と黄色の警戒区域が続いているエリアにありますが、赤色と黄色のエリアが途切れているようにも見えます。

愛媛大学防災情報研究センターの二神透(ふたがみとおる)准教授は、土砂が一気に押し流される「土石流」が発生した可能性があると指摘しました。

「松山城周辺は色がついている部分は急傾斜地になる。赤いところが特別警戒区域、黄色いところが警戒区域になるが、今回色がついていないところで急傾斜地が崩れたのではなく土石流が発生したと思う」

愛媛大学防災情報研究センターの二神准教授は、山腹にたまった石や土砂が一気に押し流される「土石流」が発生した可能性があると指摘しました。

城山の北側斜面でこうした「土石流」が起きるのは、想定外だったと述べました。

「今回のような大規模な土石流というのは初めてだと思う」

しかし、城山の南側斜面では、ちょうど14年前のきょう、土砂崩れが発生し、夏目漱石と正岡子規が一緒に過ごした愚陀仏庵(ぐだぶつあん)を復元した建物が倒壊する被害が出ています。

2018年の西日本豪雨では、土砂災害のうち、およそ4分の1は赤色の特別警戒区域と黄色の警戒区域ではないエリアで起きているということで、二神准教授は、山の近くであればハザードマップのエリアに限らず、土砂災害に備えが必要だと呼びかけています。

「四国、特に愛媛の土の状態は崩れやすい土が多いので、雨で土石流が発生したんだと思う。これから雨が強くなるかもしれませんので、できれば早めの避難、あるいは山から離れた部屋へ避難してもらいたいと思う」