25日岩手県陸前高田市で発生し、大船渡市へ燃え広がった山林火災は26日正午すぎに鎮圧しました。けが人や建物への被害はありませんでしたが、短時間で燃え広がる炎に住民に緊張が走りました。

25日午後3時すぎ、陸前高田市小友町で付近の住民から「隣でごみ焼きの火が燃え移っている」と消防に通報がありました。
火は西寄りの風にあおられ大船渡市末崎町の方向へと燃え広がり、25日午後あたり一体の空には煙が立ち込め、住宅の裏手まで迫る炎に住民には緊張が走りました。
(付近の住民)
「早く来てけろ!」

火が住宅に燃え移るおそれがあるとして、大船渡市と陸前高田市のあわせて233世帯546人に避難指示が出されました。
消火活動は午前2時ごろまで続き、避難した住民は不安な夜を過ごしました。
(住民は)
「すぐ水をヘリコプターで運んでくれたからいくらかはいいのでは。ネコを置いてきた。戻らなければかわいそう」

「火の回りが早い、見ていて。家にいても寝られない、いつ広がるかわからないので。綾里で(火事が)あったばっかりだったので…」
26日の消火活動は午前8時半ごろに再開。
25日より火は弱まり、自衛隊などのヘリコプター4機や地上での消火活動も行われました。

「林野火災は鎮圧となりましたので避難指示を解除します」
正午には今後燃え広がるおそれがないとして鎮圧宣言が出され、同時に避難指示もすべて解除されました。
(避難した住民は)
「まだ煙が出ていますからね、まだ不安ですけど」
「きのうに比べたら…ふう」
「怖いだけですね、急なことだったので。まだなんか怖い感じはしますね」

県のまとめによりますとこの火事により焼けた面積はおよそ8ヘクタールにのぼりました。

大船渡市では19日にも綾里地区で324ヘクタールを焼く山林火災が発生。
25日午後に鎮圧宣言が出されたばかりでした。