タマネギの生産量日本一を誇る北海道北見市。この夏の猛暑で規格外となったタマネギが新たな地域の名産に生まれ変わりました。

缶詰から顔をのぞかせたのは、北見市の名産タマネギ。先月27日に発売されたタマネギが丸ごと1個入った「北海道まるっとオニオンスープ」です。

食料品などを扱う北見市の「名和商店」が開発しました。
名和商店 名和由人さん
「規格外のSサイズの小さいタマネギです」

使っているのは、ふだん流通にはのらない規格外の小さなタマネギです。
缶詰の中にタマネギを入れたら地元企業が製造するコンソメ味のオニオンスープを流し込み、120度で2時間加熱します。

名和商店 名和由人さん
「芯まで箸でくずれるくらいトロトロになってタマネギの甘味がでます」
商品開発の背景にあるのは玉ねぎの生育不良です。

タマネギ生産農家
「これが今年のS玉規格です」
「どうしても規格外のS玉規格が多くなっているっていうのが今の現状ですね。明らかに高温と干ばつの影響が一番大きいかなと」

今年はタマネギが成長する7月中旬ごろに高温が続き、雨が少なかったことで収穫した600トンのうち、5%から6%が規格外になるS玉サイズだったといいます。
タマネギ生産農家
「加工業者がある程度もっていってもらうという感じになる思うが、ここまで多くなると処理しきれなくなってくるのかなと思います。通常なら廃棄でしょうね」
2年ほど前からタマネギを使った缶詰が作れないか考えていた名和さん。
友人の農家からこうした現状を聞き、規格外のタマネギを有効活用しようと、商品の開発にこぎつけました。

名和商店 名和由人さん
「農家さんたちは小さいタマネギも陽の目をみるような商品開発をしてくれたら嬉しいと言っています。北見の良さをもっと発信できるように、たくさんの人の手にとってもらえたら嬉しいです」

「北海道まるっとオニオンスープ」は、北見市の商業施設や北見周辺の「道の駅」のほかオンラインショップでも購入できます。







