
小樽にあるコンブの専門店も、不安を口にします。
利尻屋みのや 蓑谷和臣社長
「浜のほうに預かってもらっているコンブが、すっからかんの状態。(需要に)見合うだけの供給が確保できるかどうか…」
香り高く、澄んだ出汁が取れる『利尻昆布』に、長さ5メートルを超えるものもある『函館の真昆布』。コンブは、いまやヨーロッパでも料理のベースに使われ、海外の観光客にも、土産として喜ばれているそうです。
利尻屋みのや 蓑谷和臣 社長
「生産量が減るとコンブの単価も高くならざるをえない。単価を抑えるために安定供給を望んでいる」

コンブの生態に詳しい北海道大学の四ツ倉典滋教授は、2023年の猛暑が、特にコンブの生育に影響したとみています。
北海道大学(水産学)四ツ倉典滋 教授
「(去年は)夏から秋にかけて、水温が高くなってコンブが成熟しない、成熟しても種が採れない」

コンブは、出荷できる大きさに育つまで2年かかります。生育に適した海水の温度は10℃~16℃ですが、2023年の夏の海水温は20℃を超えていて、生育に影響したとみられます。