これからの季節、心も体も温めてくれる鍋。 欠かせないのが出汁としても、食材としても美味しい、コンブです。そのコンブが…。

利尻屋みのや 蓑谷和臣社長
「この先いつまで、コンブに携わっていられるのか…」


北海道大学(水産学)四ツ倉典滋 教授
「バランスが保たれていれば(コンブの)森は守られる。それが崩れると一気にコンブがなくなってしまう」


私たちの食文化を支えるコンブに、いま何が起きているのでしょうか。

開店前から行列ができる札幌のラーメン店です。人気メニューは、道産の3種類のコンブ出汁を使った『昆布水(すい)つけ麺』。

店では、年間100kg以上のコンブを使うそうですが、いま危機感を募らせています。

麺鐘馗 中野貴匡 店長
「来年以降は分からない。仕入れがなくなれば今のメニューをストップして、違うメニューを作っていかなければならない。そうならないように祈るばかり」


北海道産のコンブは、国内生産量の約9割を占めています。しかし、生産量は1992年度の約3万2,000トンをピークに年々減少し、2024年度は約8,900トンと、初めて1万トンを下回る見通しです。