文科省が校則の在り方を指導…きっかけを作ったのは現役高校生!

こうした中、校則を徹底的に調べる現役高校生がいました。群馬県の高校3年生の神谷航平さん(18)です。全国およそ1600校の校則を調査し、WEB上で一般公開しています。誰でも見られるこのサイト、学校名やキーワードを入力すると校則が調べられます。たとえば「アルバイト」と検索すると、沖縄から北海道までの高校で1329件がヒット。「学校生活に大きな影響を与えかねないため原則禁止」などがありました。
神谷さんが校則を調べ始めたきっかけは、通っていた中学校で早く帰宅した場合「午後4時まで外出禁止」とされていたことでした。
(現役高校3年生 神谷航平さん)
「それらの校則に対して自分自身疑問を持ちまして、訳のわからない校則を変えられないかなというところに行きついた訳ですね」
校則の一部には合理的な根拠がないと感じた神谷さん。中学2年生の頃から全国の教育委員会に情報公開請求を行い、実に1600校分の校則を入手しました。その中には「カラオケに男女2人で入ってはいけない」「高校生で付き合う場合は両親の承諾が必要」などの校則が取り残されているのが現状だといいます。
校則の内容を、進学先を選ぶ参考にしてもらえればと、サイトで全情報を公開しています。この行動力が評価され、神谷さんはことし8月、世界的な経済紙「フォーブス」の日本版で、「世界を変える30歳未満」にも選ばれました。
(現役高校3年生 神谷航平さん)
「私自身は校則自体はなくすべきではない、むしろ校則はあるべきだと思っていて、しっかりと話し合いを行って、その上で変えられるような仕組みを作るべきと感じています」
神谷さんの活動の後、2022年に文部科学省は校則を「学校のホームページで公開すべき」と指導。さらには生徒指導のありかたを定めた「生徒指導提要」を12年ぶりに改訂。校則を変える際は、児童や生徒の意見を聞く事が定められました。