“異変”は他にも
記者)「議長、記者会見など公式の場での説明の予定はないのでしょうか?」
A)「(無言)・・・」
記者)「議長、宮島(喜文)元議員と旧統一教会との関係に関わってはいないのですか?」
A)「(無言)・・・」
記者)「議長、公式に話を伺うことはできないのでしょうか?」
A)「(無言)・・・」
終始無言のまま公用車に乗り込んだこの人物は、細田博之衆院議長。
内閣総理大臣、最高裁判所長官と並ぶ、いわゆる“三権の長”だ。

この日の取材で、さらなる“異変”に気付かされた。
それは、細田議長を取り囲む衛視らの動きだ。
これまでとは違い、記者が近くで問いかけることができない警備体制へと変わっていた。
具体的にはこうだ。
【ケース1】
マイクを手にしたある記者が、部屋から出てきた細田議長に質問しかけた瞬間、2人の衛視が記者の前で壁を作り、取材は不成立に。
【ケース2】
ペンと手帳を手にしたJNNの記者が、細田議長に質問しようとした瞬間、衛視が記者の前に突然割り込み、前を塞ぐなどしたため、取材は不成立に。
これらはいずれも、今までには無かったケースだ。
国会警備を担う衛視の職責として、適切な警備であったと彼らが判断した以上、私は彼らの行為そのものを否定するつもりは一切ない。
それよりも気になるのは、衛視の「大声を出さないこと」という、この言葉の真意だ。
そして、これまでとは明らかに違い、突然物々しい警備体制になった背景についてである。
いったい、何があったのだろうか?