固い“芯”を作る

不思議と焦りを感じさせない発言だった。エースとして期待されつつ、これだけ勝てていない。それでもどこからともなく溢れ出てくる自身の手応えを抑えきれずに“宏斗”は笑った。
高橋宏投手「それがひとつずつクリアしていった時に完成系はもっとすごいモノになる」
ひとつはまったから大成功ではなく、自身の体験上から似たようなハマった感覚は1年間続かないという高橋宏投手。2024年に見せた無双ともいえるピッチングが続いた姿を維持すれば、それで大丈夫ではないのか想像しがちだが、若きエースはあえて試行錯誤の道を選ぶ。
高橋宏投手「先発ならばシーズンで30弱の登板機会で良い結果を残さないといけない。その日だけにあった感覚を大事にしていては1年もちません。年間通して良い感覚を掴むために、固い“芯”を作り上げたいなと思います」
目先の1勝は喉から手が出るほど欲しいはず。それでも見据えるのは“高橋宏斗”というピッチャーがどこまで確たるものになるか。エースではなく絶対エースになるために必要なピースをこれからも埋めていく。
“多く抱えるチームの借金の原因はボクのせい”
これから先、半分かかったボタンをどれだけはめることができるのか。要因分析を進め、あとは右腕をしっかり振って答えを出すのみ。茶髪から黒髪に戻し、心機一転で上がった5月24日のマウンド。しかし結果は厳しい現実が待っていた。6回途中で無念の5失点降板。カープ持丸泰輝捕手の走者一掃の3点逆転ツーベースヒットを打たれた際にはショックのあまり、三塁ベースカバーを忘れ、マウンド上でひざに手をついて呆然とするばかり。まだまだ道半ば。チームへ貢献するピッチングもベースカバー同様、やれることをひとつずつしっかりこなしていくことが肝心なのかもしれない。
がんばれ宏斗!
がんばれドラゴンズ!
燃えよドラゴンズ!
竹内 茂喜










