レールや片洞門が残る廃線跡

山道の路面にレールが残っている場所もあり、かつて森林軌道があったことがうかがえます。途中には岩が削られた片洞門の姿も。そして「赤沢谷の出合」に到着。
(道マニア・石井あつこさん)
「ここが『入川』の起点。『荒川』とも呼ばれ、スタート地点ということで石碑がある」
埼玉県と東京都を流れる、全長173kmの「荒川」。上流部の秩父を流れる川は「入川」と呼ばれ、起点はこの場所だとされています。
(道マニア・石井あつこさん)
「接続する上部軌道はモミ谷まで約2.4km続いていて、ここから“簡易索道(さくどう)”で木材などを下して川又まで運んでいた」

ワイヤーロープを使って木材や荷物を運搬する“索道”は、道や車両の通行が難しい場所で使用されていました。この場所でも数十メートル先の傾斜が急な区間は索道を使って木材を下ろしていたそうで、道中には簡易索道のワイヤーの痕跡が今も残ります。
次第に標高が高くなり、辺りには積もった雪が。あと1kmほど進むと上部軌道の終点とのことでしたが、時間や天候の状況を鑑みて、安全を期して下山することに。










