「まさに現代美術史がたどってきた道筋」
平井知事は、購入のプロセスについて「一定の合理性はある」とした上で、現在の議論の状況について、「まさに現代美術史がたどってきた道筋を私たちが歩いている」と述べました。

鳥取県 平井伸治 知事
「ブリロの箱をめぐって、世界が議論を巻き起こされた。ウォーホル自身も議論を巻き起こそうと思って、芸術は何かという問いかけを、この作品の中でされたという面があります。
従って、実はわれわれが今こうして県内で議論をし、またそれが着火点になって全国でも議論がされていますが、まさに現代美術史がたどってきた道筋を、私たちが歩いているということなのかもしれません」

ポップアートが世界から認められたプロセスから考えると、購入の妥当性の是非について「短兵急に決めてしまうのもいかがかなと思う」として、今回の出来事をきっかけに議論を深めていきたいとしました。
鳥取県 平井伸治 知事
「議論をすることで、初めて美術に対する子どもたち、あるいは色々な世代の方々の理解が深まり、美術館を作ったという意義が逆に生まれるのではないかなと思います」
また知事は関係者に対し、美術品を円滑、効率的に取得するための「鳥取県美術品取得基金」の現金化を、少なくとも今年度中は凍結する方針を伝えたということです。