鳥取県が新しくオープンする県立美術館の目玉として、アンディ・ウォーホルの現代アート作品を約3億円で購入したことに対し、賛否の声が多く寄せられている問題で、平井伸治知事は、開館後の観覧者投票で妥当性を判断する案を関係者に伝えたことを、17日明らかにしました。
2025年に鳥取県倉吉市にオープンする鳥取県立美術館の目玉として、県はポップアートの巨匠、アメリカのアンディ・ウォーホルの作品「ブリロの箱」5箱を約3億円で購入しました。

「ブリロの箱」は、アメリカのたわしの包装箱をモチーフにした作品で、箱5点のうち1点は1968年に制作された希少なもので6831万円。
その他の4点は、ウォーホル了解のもと別の美術関係者によって1990年に制作されたもので、1つ5578万円で購入しました。
しかしその購入額などをめぐり賛否の声が相次いでいて、県は急きょ住民説明会を開く事態となっています。

「正直説明不足ではないかと私も思っています」
17日の記者会見で平井伸治知事はこう述べ、まずは県民の理解を求めることが大切としました。
その上で、16日に美術館関係者と話し合いの場を持ち、開館に向けて、各地で美術館に対する理解を深める取り組みを行うよう求めたほか、「ブリロの箱」所蔵の妥当性について、開館後の観覧者投票で判断する案を伝えたと明らかにしました。

鳥取県 平井伸治 知事
「ブリロの箱という美術品を鳥取県が保有し展示し続けることが是か非か、例えば県民や展示をご覧いただいた方々で、なんだったら投票してもらって、3年くらいかけて判定してもらった方が良いんじゃないだろうかと思うんです」